チェスのルークの動き方
- 盤上を縦横に直線的に移動できる。ただし、味方の駒がいるマスには移動できない。また他の駒を飛び越すことはできない。
- 可動線上の敵駒を取って、そのマスに移動することもできる。
飛車と同じ動きをするチェスの駒
ルークは、将棋の飛車と同じ動きをするチェスの駒である。その動きは縦横無尽で機敏である。
ルークの役割
King | Queen | Rook | Bishop | Knight | Pawn |
∞ | 9 | 5 | 3 | 3 | 1 |
ルークは初期位置がボード端(aファイルとhファイル)であるため、動線を閉ざされている。ナイトとビショップが出陣してやっと動けるスペースができる。
序盤は出陣を見合わせているか、自陣の守備や前線の駒(ポーン、ナイト、ビショップ)の後衛を担っていることが多い。
中盤になってボード上の駒が少なくなってくるとルークは動きやすくなり、攻撃にも参加する。
ルークの価値は5点となっている。そのため、できるだけ駒交換しないように意識され、とくに価値の低い駒(ポーン、ナイト、ビショップ)との駒交換はダメージになる。
序盤~中盤は自陣の守備を担う
ルークはほとんどの場合、キャスリングによってボード中央部に配置されて機能し始める。
序盤~中盤にキャスリングした場合は、自陣の守備を担うことが多い。ルーク同士またはクイーンとリンク(連携)して、敵駒の侵入を許さない強固な守備態勢をとる。
ゲームでは、できるだけ早い段階でルーク同士をリンクさせることが望ましい。
終盤は機敏に動き回って攻撃する
ボード上の駒(とくにポーン)が少なくなると、ルークは動きやすくなる。
終盤はボードの全面を縦横無尽に動き回り、敵陣に侵入して相手のキングを追い込んでいく活躍をする。その姿は、中世の戦争でいよいよ敵城に侵攻するときに用いられた攻城塔(車輪付きで機動力がある兵器)にも似ている。
ルークの使い方
初期展開(Castling)
ルークの初期位置はボードの端であるため、機能させるにCastlingするのが効率的である。(※Castlingではキングとルークの2つの駒を動かすが、原則的にキングの動作である。)
Castlingはほとんどのゲームで行われており、ルークを展開する常套手段となっている。
展開(Open File)
ルークが本領を発揮するのはOpen Fileに配置した状態である。
Open Fileとはポーンが取り除かれたファイルのことで、それは自陣から敵陣につながる一本の通り道になる。
敵陣に一直線に移動できるルークの機動性を活かすため、ゲーム中にOpen Fileができたらすぐにルークを配置することが常習的に行われる。
守備(Linking)
ルーク同士またはクイーンとのLinking(連結)は、自陣の守備における重要な要素である。
ルーク同士の間に他の駒(ナイトやビショップ)があると、ルークが取られたときに敵駒を取り返すことができない。そのため、できるだけ早くルーク同士をリンクして互いに守り合う守備態勢をつくる必要がある。
攻撃(Skewer)
自陣で守備についているルークは、Open fileを通って一直線に敵陣に侵入することもできる。
その機動性はSkewer(串刺し)ような攻撃で存分に発揮される。