クイーンの動き方
- ボード上を縦横斜めに直線的に移動できる。ただし、味方の駒がいるマスには移動できない。また他の駒を飛び越すことはできない。
- 可動線上の敵駒を取って、そのマスに移動することもできる。
将棋の飛車・角を合わせた動き
チェスのクイーン
将棋の飛車・角
クイーンは、将棋の飛車(縦横移動)と角(斜め移動)の両方の動きができます。
クイーンの役割
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∞ | 9 | 5 | 3 | 3 | 1 |
クイーンの初期位置はボード中央の列 dファイル であるため、序盤はポーンやナイトのセンター進出を後衛する役割があります。
クイーンの可動域は縦横斜めと自在なので、まるで無敵の駒ように感じるかもしれません。そのせいか、ゲーム開始早々にクイーンで暴れ回ろうとする作戦をたてがちです。
でも、序盤はポーンやナイトを自陣から後衛しつつ、決定的なチャンスが見えたときに動き出すのがセオリーです。
つまり、むやみにクイーンを前線に出すべきではないということを心掛けておくと上達も早いでしょう。
序盤は自陣で守備をする
クイーンは、序盤に自陣で守備的な役目を担います。とくにルークと連携すれば自陣に強固な守備態勢ができあがります。
そのため、できるだけ早めにクイーンとルークの間にいるマイナーピース(ビショップ&ナイト)を出陣させていく必要があります。
マイナーピースがいなくなると、クイーンとルークが互いを守り合う(Linking)強固な守備のかたちが整います。
中盤以降は前線で攻撃をする
自陣の守備態勢が整ったあとは、クイーンによる攻撃のチャンスを伺います。敵駒を捕殺できるときや、チェックが見えたときに前線に動かします。
クイーンでチェックする機会はとても多く、チェックメイトがクイーンによって成される割合も高いです。
クイーンの使い方
序盤でクイーンを前線に出すことはほとんどありません。もし序盤でクイーンを前線に出すと、敵駒に攻撃される度にそれを回避しなければならず、序盤の手数をどんどん奪われていきます。そのせいで布陣が遅れてしまいます。
クイーンの使い方は、ゲーム序盤の展開の場面、守備態勢の構築から覚えていくと良いでしょう。
展開(Opening)
チェスのオープニングは多数ありますが、序盤からクイーンを大きく動かすようなオープニングは少ないです。逆に言えば、序盤にクイーンを動かす必要性は無いというのがセオリーとなっているわけです。
オープニングでよく選択されているRuy LopezやSicilian Defenceにはクイーンを動かすラインが存在するものの、その動きは自陣でほんの少しだけ位置を変える程度だったりします。
守備(Linking)
マイナーピース(ビショップとナイト)を出陣し、キャスリングすれば、クイーンとルークが連結して強固な守備態勢が整います。
チェスの序盤では、できるだけ早くクイーンとルーク(またはルーク同士)のLinkingを目指すことが望ましいです。
攻撃(Queen Sacrifice)
クイーンを失うことは勝利を手放すことに等しいです。そのため、ゲーム中はクイーンの安全が常に意識されます。
しかし、クイーンを棄てることでチェックメイトできるなら、敢えてQueen Sacrifice(クイーンの犠牲)を選ぶことがあります。
Queen Sacrificeはチェスの花形のプレイであり、それによる勝利が記憶される名局(1851年『不滅のゲーム』など)があります。
攻撃(Discoverd Attack)
序盤は自陣で守備を担っているクイーンですが、攻撃に参加できないわけではありません。
センターポーンが取り払われたあとの場面では、Discovered Attackのような攻撃で後衛として参戦できます。